「意思能力を欠くもの」第1回 ~認知症と成年後見制度~

こんにちは。

司法書士の中田です。北海道芽室町よりお届けしております。

 

今回は、認知症になる前に知っておいていただきたい制度についてご紹介いたします。

長くなりそうな内容なので、数回に分けてご紹介したいと思います。

 

では、今日のテーマをさっそく。

 

日本での認知症の高齢者数は、2025(平成37)年で約700万人に達するといわれております。

これは、65歳以上の方の約5人に1人が認知症であるということです。

これから日本は、認知症を身近なくらしの一部として関わっていくことになるのかもしれません。

認知症患者を法律上では 「意思能力を欠くもの」 といいます。

 

「意思能力を欠くもの」 は 「法律行為」 ができません。

 

え?どういうこと? なんだか難しくてよくわからない・・・Zzzzz・・・

おっ~と、寝ないように。

 

なかなか馴染みの無い表現ですよね。

簡単に説明すると、認知症になると契約行為などができません。

売買をすること(日用品は除く)遺言を遺すこと遺産分割協議をすること等ができないということです。それは、きちんとした意思表示ができないからです。

さらに、「意思能力を欠くもの」 の「法律行為」は、家族でもできません。

 

具体例をご紹介いたします。

 

父が亡くなり、母は一人暮らし。

そして母が認知症になりました。

私の生活拠点は東京です。北海道に戻って面倒をみることはできません。

そのため、施設への入所を検討しています。

施設への入所費用は、実家を売ったお金を充てようと考えています。しかし、実家の登記は母名義です。

所有権は母にあるため、母自身が売買契約を結ぶ必要があります。

しかし、母は認知症なので売買契約をすることはできません。

さらに、所有権という権利が存在するため、私が実家を処分することもできないのです。

実家を処分するにはどうすればよいのでしょうか。

 

上記具体例のように、親が認知症になると親名義の家や土地などの不動産は子でも売ることはできません。

 

ここで、「成年後見制度」 というものをご紹介させていただきます。

成年後見制度は、判断能力が不十分な方々を法律面や生活面で保護、支援する制度です。

「成年後見人」 と呼ばれる者が、「意思能力を欠くもの」 すなわち、認知症など重要な法律行為ができない方に代わって契約を行い財産の管理などをする制度のことです。

 

「成年後見人」 聞いたことはあったけど、そんな制度だったのか!

 

では、具体的にはどうすれば?

 

次回は、成年後見制度についてもう少し詳しくご説明いたします。

 

それでは、よい週末をお過ごしください。

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