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2021年06月18日

スタッフブログ:相続対策について【138】(相続・遺言の相談は帯広の中田司法書士事務所へ)

相続・生前対策関係

本日は薄い雲が広がっていましたが、

日差しを感じられる穏やかな一日となりました♪

 

 

前回の続き、 信託財産には特別の規定がある からです。

 

信託は、「債務」について特別の定めをしています。

 

受託者からみて対象となる財産が「信託財産」にかかわるものだけではなく、

受託者の「固有資産」、それに当該受託者が複数の信託の受託者になっている場合は、

「他の信託の信託財産」との関係で債務が発生します。

 

信託法で、受託者が信託財産によって責任を負担する債務を

「信託財産責任負担債務」とし(信託法第2条9項、第21条1項、第22条3項参照)、

この信託財産責任負担債務でも

受託者が信託財産に属する財産のみをもって

履行の責任を負う債務(信託法第21条2項参照)と区別し、

さらに、受託者が固有財産または

他の信託の信託財産に属する財産のみをもって履行する責任を負う債務を

「固有財産等責任負担債務」(信託法22条1項参照)として、

信託財産に属する債権などについての相殺について定めています。



【参照】信託法第2条  定義


9 この法律において「信託財産責任負担債務」とは、


受託者が信託財産に属する財産をもって履行する責任を負う債務をいう。


 

【参照】信託法第21条  信託財産責任負担債務の範囲


次に掲げる権利に係る債務は、信託財産責任負担債務となる。


一 受益債権


二 信託財産に属する財産について信託前の原因によって生じた権利


三 信託前に生じた委託者に対する債権であって、


  当該債権に係る債務を信託財産責任負担債務とする旨の信託行為の定めがあるもの


四 第103条第1項又は第2項の規定による受益権取得請求権


五 信託財産のためにした行為であって受託者の権限に属するものによって生じた権利


六 信託財産のためにした行為であって受託者の権限に属しないもののうち、


  次に掲げるものによって生じた権利


  イ 第27条第1項又は第2項(これらの規定を第75条第4項において


    準用する場合を含む。ロにおいて同じ。)の規定により


    取り消すことができない行為(当該行為の相手方が、当該行為の当時、


    当該行為が信託財産のためにされたものであることを知らなかったもの


    (信託財産に属する財産について権利を設定し又は移転する行為を除く。)を除く。)


  ロ 第27条第1項又は第2項の規定により取り消すことができる行為であって


    取り消されていないもの


七 第31条第6項に規定する処分その他の行為又は同条第7項に規定する行為のうち、


  これらの規定により取り消すことができない行為又は


  これらの規定により取り消すことができる行為であって


  取り消されていないものによって生じた権利


八 受託者が信託事務を処理するについてした不法行為によって生じた権利


九 第5号から前号までに掲げるもののほか、信託事務の処理について生じた権利


 

2 信託財産責任負担債務のうち次に掲げる権利に係る債務について、


受託者は、信託財産に属する財産のみをもってその履行の責任を負う。


一 受益債権


二 信託行為に第216条第1項の定めがあり、


  かつ、第232条の定めるところにより登記がされた場合における信託債権


  (信託財産責任負担債務に係る債権であって、受益債権でないものをいう。以下同じ。)


三 前2号に掲げる場合のほか、


  この法律の規定により信託財産に属する財産のみをもって


  その履行の責任を負うものとされる場合における信託債権


四 信託債権を有する者(以下「信託債権者」という。)との間で


  信託財産に属する財産のみをもって


  その履行の責任を負う旨の合意がある場合における信託債権


 

【参照】信託法第22条  信託財産に属する債権等についての相殺の制限


受託者が固有財産又は他の信託の信託財産(第1号において「固有財産等」という。)


に属する財産のみをもって履行する責任を負う債務


(第1号及び第2号において「固有財産等責任負担債務」という。)に係る債権を有する者は、


当該債権をもって信託財産に属する債権に係る債務と相殺をすることができない。


ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。


一 当該固有財産等責任負担債務に係る債権を有する者が、


  当該債権を取得した時又は当該信託財産に属する債権に係る


  債務を負担した時のいずれか遅い時において、


  当該信託財産に属する債権が固有財産等に属するものでないことを知らず、


  かつ、知らなかったことにつき過失がなかった場合


二 当該固有財産等責任負担債務に係る債権を有する者が、


  当該債権を取得した時又は当該信託財産に属する債権に係る


  債務を負担した時のいずれか遅い時において、


  当該固有財産等責任負担債務が信託財産責任負担債務でないことを知らず、


  かつ、知らなかったことにつき過失がなかった場合


3 信託財産責任負担債務(信託財産に属する財産のみをもって


その履行の責任を負うものに限る。)に係る債権を有する者は、


当該債権をもって固有財産に属する債権に係る債務と相殺をすることができない。


ただし、当該信託財産責任負担債務に係る債権を有する者が、


当該債権を取得した時又は当該固有財産に属する債権に係る


債務を負担した時のいずれか遅い時において、


当該固有財産に属する債権が信託財産に属するものでないことを知らず、


かつ、知らなかったことにつき過失がなかった場合は、この限りでない。







次回へ続きます!

 

今週もお疲れ様でした(^^)/
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